ガングリフォン・ムック(仮)

名作ゲーム、ガングリフォンシリーズについて考察するブログです。他のゲームも時々語ります。更新不定期。

遮蔽物メモ

R氏に意見を頂いてからまた初代のタートンを中心にチョクチョクやり直しているんですが、気付いたことをメモしておきます。

 

  • 作戦時間がかなり短い。5分とか6分くらいで終わる面も多い。『Ⅱ』や『ブレイズ』は全体的に作戦時間が長くなっているので、こちらに慣れているとかなり短く感じる。特にハリコフとかキエフ、ウェイファンは短い印象。『Ⅱ』以降は全体に作戦時間が伸びているように感じる。『ブレイズ』もギリシャウクライナはかなり長く、複雑な構成になっている。ステージ構成は順当に進化している。
  • その一方で、ハリコフやタートンのように敵の増援が来るまでかなり時間が掛かるステージも存在する。特にタートンの最後のヤークトパンター3体が来るまではかなり長く、結構待たされる。不慣れな内はこの余裕がありがたいが、慣れてくると冗長になってしまう。
  • 割と地形戦が重要。前半ジャンプ不可のタートンが特に重要なのは間違いないけど、R氏の指摘するウランバートル・リットリオ手前の起伏や東ウラルのコンテナなど他のステージでもかなり有効活用出来るものが多い。ステージ上に点在する起伏の一つ一つにきちんと配置された意味があるように感じられた。
  • 敵の攻撃が思った以上に激しい。特にHARD~HARD+は敵の弾幕がキツく、ウランバートルのPT5は言うに及ばず、ノボシビルスクのホーカムやタートンのエレファントなど、油断すると即死することも多々ある。なので、基本射程ギリギリで戦っていく戦術が有効なのだけど、うっかり戦車の群れの中に突っ込んだりすると普通に死ぬ。PT5やっぱ鬼畜。
  • ステージ上に破壊出来るオブジェクトが複数存在。例:ハリコフの風車小屋の風車、ノボシビルスクの民家(テント?)、タートンや連雲港に存在する鉄塔の上のレーダーなどなど。『ブレイズ』の建物やフィールド上のオブジェクトが全て破壊出来る仕様は意外と突飛なわけでもなく、すでに初代の頃から存在していたことになる。
  • タートンのバリアントが意外と強い。GUN三発以上(?)くらい耐える上に攻撃力もそこそこあるぽい。あれこんな硬かったっけ?エレファント戦とかで少なからずダメージを負っていると軽くやられる。
  • 逆にエレファントは意外と柔らかい印象。空中から接近してMGでも地上でGUNでも思った以上に早く倒せる。怖いのはむしろ攻撃面で、ATM(?)の連射速度が鬼畜。あれ、弾道を見る限りATMっぽいんだけど、主砲ではないよね?

 

タートンに関しては遮蔽物として起伏の価値が高く、利用するのと利用しないのとでは雲泥の差がある。泥沼になりつつある戦況に雨という天候、泥臭い地形戦、演出的にも明らかに狙っている気がする。そしてとにかくエレファントが強く、地形を使わないと即ゲームオーバーになる。それを見越したように3体(4体だったか?)登場するエレファントの出現ルート沿いに起伏がいくつか用意されている。

 

『ブレイズ』のエジプト面でもピラミッド側から出現するエレファントの近くに起伏が用意されているので、ここも二つのステージの共通する部分。やはりタートンの流れを汲んだステージだという気がする。

 

やはりR氏の指摘していたウランバートルのリットリオ手前の起伏も同じ。あそこはジャンプが制限されていないので空中からリットリオやAUTORUCHEを撃破するという手もあるけど、起伏越しにATMで片づけた方がジャンプも温存出来て確かに良い。この起伏も存在自体は把握していたけど、思っていた以上に大事な遮蔽物な気がする。初代はAUTRUCHEのMGが結構痛いので、それへの対策にもなる。というか、初代のAUTRUCHE強いな。シリーズ最強のAUTRUCHEかも?

 

こうして見ると、『ガングリ』って想像以上に昔から地を這うような地味なゲームだったのではないかという気がしてきた。『Ⅱ』では明らかにジャンプが強力でジャンプゲーになったという認識は間違ってない気はするけど、この分だと『Ⅱ』でも意外と地形の役割が大きい可能性もある。特に裏技使用で第一世代型AWGSとか車両系使う時は特に。

 

何の役に立つかは分からないけど、ついでにシリーズ作品の遮蔽物もピックアップしてみた。 

 

 

 

初代における遮蔽物 

  • ハリコフ:風車小屋(風車部分だけ破壊可)など
  • キエフ:ステージ全体に破壊不能の建物が林立
  • ウランバートル:ステージに点在する起伏(特にリットリオ手前の起伏)
  • ノボシビルスク:ステージ全域に散らばる鉄塔など
  • タートン:点在する起伏と長城(+前半だけジャンプ不可)
  • リエンユンカン:基地内の建物や倉庫など
  • ウェイファン:敵砲兵陣地周辺の起伏など
  • 東ウラル:ミサイルサイロ最深部のコンテナなど

 

特にキエフやタートン、東ウラルが顕著だけど、一見すると平坦なステージに見えるウランバートルの起伏もしっかり役立っているんだよね。前回の記事でも書きましたが、やはり地形戦を意識した感じは思っていた以上にある。

 

 

 

Ⅱにおける遮蔽物

  • アウジラ:ステージ中央の道路沿いに複数の鉄塔、僅かな起伏があった?
  • シジ・バラニ:タワー、起伏、タンク(割と遮蔽物が多い印象)
  • カッタラ窪地:起伏が複数点在
  • ヴォストーチナャ・リツァ:ステージ全域に段差、建物(+滑る足場)
  • ジャルタイ:鉄塔、起伏、民家(?)
  • タンチェン:倉庫などが複数存在
  • チーナン:橋の橋脚など
  • 百霊廟:工場内に多数のコンテナや兵器などを運搬するリフトが存在
  • ウラジヲストク:ステージ中央部に建物や倉庫
  • リレハンメル:ステージ全域に森林、遮蔽物は少な目。起伏が多少ある?
  • バレンツ:ステージ全域に段差(+滑る足場)
  • ヘジャス:ステージ中央部に高低差のある崖、全域に塔のような岩

 

初代に比べて開けたステージが多いのは確かだけど、こうして見ると案外遮蔽物も存在するなぁ。タンチェン終盤で瀕死の時に倉庫裏に隠れて、VW‐1とかM19A1をやり過ごしてC‐17だけを破壊したい時とかには確かに重宝したかも。これは「隠れながら撃つ感覚」とはちょっと違う気もするけど、これはこれでドキドキ感があった。

 

ちなみに、『Ⅱ』の対戦モードは確かレーダーが対戦相手の位置を教えてくれなかったので、これはある意味で『ブレイズ』のレーダー廃止を先取りした要素だった気もする。ノボシビルスクもそうだけど、既にこの段階でレーダーを外すことの下準備は出来ていた?

 

 

 

ブレイズにおける遮蔽物

  • グアム:基地のバンカー、タンク、司令部、地形全般
  • ケープカナベラル:ダック足元の打ち上げ台基部、地形全般
  • チベット:補給所の建物、トーチカ基部、地形全般
  • ギリシャ塹壕、鉄橋の橋脚、大岩、遺跡、パルテノン神殿、地形全般
  • ウクライナ:都市側の建物全部(全て破壊可)、風車小屋(破壊可)、地形全般
  • エジプト:複数の建物、砂丘、大岩、地形全般

 

流石に遮蔽物が多いので書き切れない。特にフィールド上の地形全般が遮蔽物になり得るようになったのは大きい。ただし、建物や大岩などのオブジェクトに関しては破壊可能になったので、遮蔽物が削れていくと遮蔽物の数がグッと減るかも。この建物が破壊出来るという要素も初代から実は少し存在したもの。

 

操作性が向上して滑らかな動きが可能になったことも「隠れながら撃つ感覚」を高めることに大きな役割を果たしている気がする。旧作だとどうしても前進・後進ボタンで調整する必要があったので、遮蔽物越しの射撃は細かい調整がさっと出来ない印象だったけど(特に前後の調整)、アナログスティック操作だと微妙な照準調整がスムーズに出来る。

 

また、やはり射線が見た目通りに通るようになったことの意義は本当に大きい。自機の射線もそうだけど、キエフや東ウラルのように敵の射線が通っていそうで通っていないという問題もないので、その辺はスッキリしていてよりフェアな気がする。