ガングリフォン・ムック(仮)

名作ゲーム、ガングリフォンシリーズについて考察するブログです。他のゲームも時々語ります。更新不定期。

「エジプトの砂丘、タートンの起伏」についての補足

先日の拙記事、「エジプトの砂丘、タートンの起伏」についてR氏から意見を頂いたので掲載させて頂きます。

 

そいや、初代ってエレファント5面にしか出てこなかったのですね。印象が強いけれども意外と、いや初代はそんなものか。確か5面のエレファントは初期動作全滅ルート取は場合、起伏に隠れながら撃破できた気がします。

 

うろ覚えなので正誤の確認が出来ませんが、初代のATMは右上から射出するので、左と下を隠しながら発砲できた気がする(GUNだと右の真ん中なので下にぶつかって球が飛ばない)

 

自分も意外でしたが、エレファントって初代だとタートンにしか出ないんですよね(ブレイズもエジプトしか出ませんが)。しかもかなり小さい!並んでみると12式とそんなに変わらない?『ブレイズ』のエレファントに見慣れていると子象かってくらい小さいです(エレファントは作品ごとにサイズがかなり変わってます)。あと、コラートとバリアントも初代ではここしか出ないのかな?そう考えると結構レアなステージ。

 

で、武器の発射位置の問題。一応、昔書いたレーダー問題の記事でも検証はしててATMだけは通るのも分かってたんですが、発射位置の違いかもとは気付かず(迂闊)。自分としては地形や建物の判定か、射撃の判定だと思っていたんですが、早速いつものように古いセガサターンを引っ張り出して検証し直してみました。

 

結論から言うと武器の発射位置が違うのはR氏の指摘される通りです。初代のATMはやや左の方から発射され、GUNは中央寄りから発射されます。そしてATMを利用すれば起伏に隠れながら戦うのも可能です。

 

というか、GUNでも自分が思ってた以上に射線が通りますね。所々射線が通らないところとかはあるんですが、思っていた以上に通る。ここら辺のR氏の記憶力の良さには舌を巻いてしまうんですが、ウランバートルなどでも同様でした(15年前の記憶って、本当!?)。

 

ただ、逆にキエフなどではやはり射線が通らない問題が残っているような気はしました。特に建物の横方向を弾が抜けない感じがある。これはATMも同様で、縦方向だと割と抜けるんですが、横だと引っ掛かることが少しある。それでもGUNに比べると遥かに通るので問題ないと言えば問題ないレベルなんですが、いずれにせよキエフに関しては必ずしも発射口の問題だけとは限らない気もします。

 

その後にR氏とも話しましたが、弾のサイズ(判定)や地形の形(R氏説)も関係しているのかなと思ったり。『ブレイズ』の主砲のサイズ(判定)ってかなり小さいので、それも引っ掛かりが少ない理由かなと。逆に初代や『Ⅱ』の主砲の判定は割と大きい気もする。特に『Ⅱ』はリプレイで見る限り弾の大きさがかなりあるようにも見えるんですよね。

 

この辺りの技術的なことには疎いので正確なところは分からないんですが、いずれにせよ何か『ブレイズ』に比べて射線が通りにくい感じが少しある。 

 

自分はつい『ブレイズ』基準でものを考えてしまうので記事中では「不十分だった」と書いてしまいましたが、初代は初代で十分にコンセプトを達成していたと考えた方が良さそうです。

 

今までの自分の認識だと「初代で『隠れながら撃つ感覚』を志向したが不十分だった→『ブレイズ』で十分なレベルに達した」だったんですが、むしろ「初代の段階で『隠れながら撃つ感覚』は十分成立していた→『ブレイズ』でそれに磨きを掛け、より一般的なアクションとして活用されるものにした」くらいの認識に改めた方が良いのかも?

 

実際、タートンが地形を活用させる方針だったのはこれは間違いないと思います。前半の時点でジャンプを不可にしたり、わざわざ地上で遭遇すると厄介なエレファントを配置しているのもこれを裏付けるような気がします。エレファントは空中から近づくとかなり楽に倒せるので。

 

ただ、逆に言えばジャンプを制限しないとこのコンセプトは成立しなかったわけで、『ブレイズ』でジャンプの挙動を扱い辛いものに変えたのは地形を利用させるという理由もあったのではないかなと思います。

 

いずれにせよ、やはりこのコンセプト部分がシリーズ作品を読み解く上での鍵のような気はしますね。

 

この問題は最終的には「隠れながら撃つ感覚」というものをどう解釈するのか、という問題に行き着くかも知れません。筆者としてはこのコンセプトには単に「隠れながら撃つ」というアクションを指す以上の意味があったと思っていて、本物の戦場にいるかのような臨場感を生み出し、プレイヤーを熱中させるための一番の仕掛けだったのではないかと考えています。

 

そしてこの感覚を高める方向性はやはり『ブレイズ』にも綿々と受け継がれているように感じられます。

 

前回ちょろっと「隠れながら撃つ感覚」に関する記事を上げていたんですが、R氏の指摘を受けて一旦下げさせてもらいました。大筋では間違ってないと思うんですが、初代である程度コンセプトが成立していたとなると考え直さなきゃいけない部分も色々出て来るので。R氏にはお約束の記事を上げられず、色々と申し訳なかったです<(_ _)>(少しは読んで頂けたみたいでしたが(^_^;))

 

いやしかし、R氏の指摘を受けて個人的には益々「『ブレイズ』って初代のまともな進化系じゃん」という印象が強まっているんですが(アイテム以外)、こうまでまとも過ぎるとあまり面白みもなく・・・・・・(オイ)。