ガングリフォン・ムック(仮)

名作ゲーム、ガングリフォンシリーズについて考察するブログです。他のゲームも時々語ります。更新不定期。

ブルータルクラブは躍る

 今回は記事内容に重大な誤りを見つけたので久々の訂正記事です。何を間違えたのかと言うと、M15ランドクラブとM19ブルータルクラブの機体の構造という結構大きな間違いについてです。

 

 結論から言いますと、筆者は実はこの二機がずっと無砲塔型だと思っていたんです(ふぁっ?!)。つまり、スウェーデンの珍戦車Sタンクの如くこの二機に砲塔はなく、照準も車体ごと旋回して行うものだと了解していたんですね。

 

スウェーデンの国産戦車stvr103、通称Sタンク。第二次大戦中の突撃砲の如く、砲塔が存在しない独特のスタイルを持った戦車である。無砲塔故に照準は車体を旋回させて行う必要があるが、被弾投影面積がかなり小さく、砲を直接車体に固定出来るために同じ105㎜滑腔砲でもより長砲身のタイプを装備出来るなどメリットも多かった。現在は全車が退役し、ドイツ製のレオパルド2に更新された。

 

 ところが、先日たまたまブレイズの兵器図鑑を見ていたら、M19ブルータルクラブがしっかり砲塔旋回して射撃しているじゃありませんか奥さん‥‥‥。

 

 

 

 

 

 

あれ、砲塔だけしっかり旋回しておる‥‥‥?

 

 

 

てかそこ砲塔だったの‥‥‥?

 

 

 

砲身が脚部を思いっきり貫通してるけど大丈夫‥‥‥?

 

 

 

凄く綺麗なお花畑が‥‥‥、素敵な香りの白い花が一杯‥‥‥

 

 

 

 

 とまぁ、何でこんな致命的な誤解をしていたのか自分でも分からないんですが、これには大きく分けて三つくらいの理由があったと思います。

 

 一つは『ガングリフォンⅡ』のサバイバルモードで使えるブルータルクラブⅡの砲塔があまり旋回しなかったという記憶。砲塔旋回は概ねどのシリーズでも一定の角度までは旋回しますが、その後は車体ごと旋回してしまう仕様でした(百霊廟に登場するミヒャエル・ハルトマンのヤークトパンターⅡなどは360度旋回する)。しかし、ブルータルクラブの場合はこの旋回範囲が極端に狭く、ほとんど旋回しなかったと思うんですね(要検証)。

 

 また、ブルータルクラブは速度が非常に出るので、仮に砲塔旋回が出来ても使いこなすのは至難の技だったという記憶もあります。ブルータルクラブを使う時は敵に突進して攻撃し駆け去るか、車体ごと旋回して照準するか、高速走行のままサテライトして敵を倒すということが多く、わざわざ砲塔を旋回させて走行間射撃をした記憶があまりなかった(そもそも蟹を使うこともそんな多くなかったとは思うんですが)。

 

 勿論、これをもってM19ないしM19A1が無砲塔型ということにはならない筈なんですが、結果的にプレイ感としてはそうなっていたように思え、それが無砲塔型と誤読する遠因になったように思います。

 

 二つ目はM15にしてもM19にしても砲塔と車体がほぼ一体化しており、砲塔だけ旋回するように見えなかったこと。また、砲塔旋回時にはどう見ても砲身が脚部に引っ掛かりそうで(実際、兵器図鑑では明らかに干渉している)、これもその思い込みを強化する要因だったように思います。

 

右がM19ブルータルクラブ。一見すると砲塔と車体が一体化しているように見えるデザインで、砲塔だけ旋回するように見えない。ちなみに、砲身が脚に干渉する問題は左のティーガーにもあるが、レオパルド2風の外観により砲塔旋回するイメージが掴みやすい。

 

 三つ目はこのブログでやっている仮想戦記の影響。この仮想戦記はゲーム本編と絡む場面もあるとは言え、公式設定ではない筆者自身のオリジナル設定が多数盛り込まれています(このこと自体は公言している)。これらの架空の設定の中には勝手に設定したオリジナルAWGSも多数含まれているわけですが、それらの中にも無砲塔型の機体が多々あり(現用兵器で無砲塔ってのも考えてみると変ですが)、これらの機体の設定とM15、M19系統の機体が頭の中でごちゃごちゃになってしまった可能性があります。

 

 仮想戦記系の記事に関しては出来る限り筆者の独自設定であることを明記して原作と混同しないよう配慮してきたつもりですが、肝心の作者の頭の中で色々混ざってしまってしまっていたようです。

 

 しかしながら、最大の原因は筆者の観察力不足、注意力不足であることは間違いありません。思い返してみると、ゲーム中ではブルータルクラブが何度も砲塔旋回していると思しき記憶もあったのですが(特に解像度が増したブレイズでは)、上記のような思い込みがあったので注意が向かなかったようです。コンプリートファイルなどの資料でも無砲塔型と記した記述は認められないため、砲塔は存在するというのが正解でしょう。

 

 つきましては、この事実に基づいていくつかの記事の内容を訂正することとしました。幸い、ざっと見た限りこれらの機体を無砲塔型と明記した記事はあまり見つけられなかったのですが、何分根本的な部分で誤りがあった以上、どこかで似たようなミスを犯している可能性は捨て切れず、これについては見つけ次第その都度修正することと致します。

 

 今回修正する記事は架空戦記カテゴリーの記事、「第三次世界大戦戦後史・番外編 戦後のAWGS開発史」で、訂正箇所は「登場機体の設定」の「M19/M19A1ブルータルクラブ」の項目で、実際の訂正内容は以下の通りとなります。

 

 

 

訂正前↓

M19/M19A1ブルータルクラブ(ジェネラル・ダイナミクス

・ランドクラブにより強力な武装と装甲を施した改良型。新開発の複合装甲を追加して防御力の向上を図る一方、前部右腕に40㎜速射機関砲、左腕に20㎜ガトリング砲を装備することで火力の向上を図った。

 これらの改良により総合的な戦闘力は大きく増しているが、無砲塔型の為に照準時には機体ごと旋回しなければならない弱点がある。*1A1型は脚部にコンバットタイヤを装備した高機動型で、現存するAWGSの中でも最も高速な機体の一つである。

 

訂正後↓

M19/M19A1ブルータルクラブジェネラル・ダイナミクス

・ランドクラブにより強力な武装と装甲を施した改良型。新開発の複合装甲を追加して防御力の向上を図る一方、前部右腕に40㎜速射機関砲、左腕に20㎜ガトリング砲を装備することで火力の向上を図り、総合的な戦闘力が大きく増している。A1型は脚部にコンバットタイヤを装備した高機動型で、現存するAWGSの中でも最も高速な機体の一つである。

 

 以上になります。

 

「無砲塔型の為に照準時には機体ごと旋回しなければならない弱点がある。(ドヤッ)」とか、今後どのツラ下げてブログ続けてく気なんだって話ですが、御勘弁下さい(土下座)。

 今後も出来る限り正確な記述を心掛けるつもりですが、何分思い込みも強い筆者のことですから今後もミスが多発するのは火を見るより明らか。こうした箇所については気付き次第、その都度修正していけたらなと思います。余程重大なものでもない場合はこの限りではなく、予告しないこともありますが、ご了承ください。

 

 とまぁ、こんなことがあったのでツイッター上で「無砲塔型だと思ってたわ」と正直に告白したところ、「自分もそう思ってた」ってフォロワーさんも多くてびっくりしました。

 

 

 

 やっぱそう思いますよね~?!

 

 

 

 あれ砲塔旋回しそうに見えませんよね~?!

 

 

 

 筆者全然悪くないですよね~~~?!()

 

 

 

 

 

 

 あるフォロワーさんによると、そもそも砲塔旋回しなくてもスライド移動の時点で前足と腕が干渉したり、色々怪しい部分が多々あるのだとか。M19はティーガーに比べて小さな車体にかなり多くの機能を詰め込んでいるので、その辺りで無理が出ているのかなと思ったりしますが、まぁ開発側は分かってやってるのでしょうね。

 

ガングリフォンⅡ」の機体選択画面に出て来るブルータルクラブ。重装甲AWGSと表記されているため、装甲もそれなり以上に厚いようだ。

 

 そんな誤解はあったにせよ、M15もM19も個人的には結構好きなAWGSの一つです。ブレイズの兵器図鑑によるとストゥームパンターが「一時は最強との評価を得た」とのことでしたが、筆者としてはブルータルクラブⅡの方が遥かに強そうだなと思ったりして、最強の第一世代型AWGSはこいつだろうと密かに思ってるんですが、いずれまたそんな記事も書いてみたいですね。それではまた!

 

 

 

 

 

 脚注

 

*1:強調は元記事にはない